会長挨拶



このたび、第40回日本ニューロモデュレーション学会を、2026年6月6日(土)に宮崎市にて開催させていただく運びとなりました。伝統ある本学会の節目となる大会を開催できますことは、誠に光栄であり、身の引き締まる思いです。

本大会のテーマは、
『ひむかにて 神経の迪(みち)照らし出す ~ニューロモデュレーションのいまを考える~』
といたしました。
「ひむか(日向)」は、古代日本神話において重要な舞台であり、現在の宮崎県にあたります。天孫降臨の地とされ、人と自然とが織りなす世界の“始まり”の地と伝えられています。「迪(みち)」という文字には、「導く」「進む」といった意味があり、単なる医療の“道”を越えて、導かれる道、切り拓かれる道、未来へと続く通り道としてのニュアンスを込めました。そして「照らし出す」という言葉には、ニューロモデュレーションがもたらす新たな可能性や希望、そして探求心を表現しています。
大会ポスターには、宮崎の青い空と海を思わせる背景の中に、天照大神をイメージした女神が舞う様子を描いております。自然にあふれ、神秘的な宮崎の情景を、少しでも感じ取っていただければ幸いです。

近年、ニューロモデュレーションを取り巻く環境は大きく変化しております。たとえば、脊髄刺激療法(SCS)では、刺激方法の多様化やデバイスの進化・小型化などにより、鎮痛効果の向上と利便性の飛躍的な進展が見られます。また、脳深部刺激療法(DBS)においては、パーキンソン病の治療の進展、新たな適応症(てんかんなど)への拡大、クローズドループシステムの臨床応用の進化、さらには遠隔プログラミングや機器の小型化など、多方面での発展が見られ、ニューロモデュレーションはまさに“いま”を見つめ直すべき転換点にあります。
本大会では、こうした現状を明らかにし、ニューロモデュレーションの未来をともに照らし出す場となることを目指しております。特別講演、スポンサードセミナー、ランチョンセミナー、一般演題など、例年どおりの充実したプログラムを予定しております。

宮崎市は、晴天の日が多く、豊かな自然と恵まれた気候に育まれたおいしい食材が自慢です。学術交流の合間には、ぜひ地元ならではの食文化もご堪能ください。

多くの皆さまのご参加を、心よりお待ち申し上げております。


2025年5月

第40回日本ニューロモデュレーション学会
会長  立山 真吾
一般財団法人 潤和リハビリテーション振興財団
潤和会記念病院 ペインクリニック科 部長